Connecting the Dots

アメリカの公衆衛生大学院留学に関するブログです。

Paperlessな環境と勉強について①

私が日本で学生だった頃はPowerpoint等のスライドを使用する授業が徐々に増えてきていた印象があるが、スライドの有無によらず、スライドを印刷したプリントや、内容に関連した資料が配布される授業が主流だった記憶がある。講義中は、配布プリントにメモを取りながら授業を受けている学生が多かったと思う。

私が在籍していた大学も今現在は当時と変わっているかもしれないが、アメリカに留学して驚いたのは、驚くほどPaperlessだったことである。この1年で、生物統計を除くとプリントが配布された授業は片手で数えるほどしかないだろう(生物統計は数式とかグラフが頻用されるため、私が受講していたコースではハンドアウトを受け取るかどうか学生が選ぶことができた)。ほとんどの授業で、スライドや論文など関連する資料は電子化されて配布される。配布というより、大学が管理している教育用のwebsiteにuploadされる。学生たちは、事前にuploadされた資料をdownloadし、それぞれ思い思いの形にして授業に臨む。もちろん、自分で印刷していた学生もいたが、おそらく少数派だと思う。EvernoteOnenote等に取り込んでメモを追加しながら授業を聴く人もいたし、PDFに直接(PC上で)書き込むスタイルを採用する人もいた。

 

私はこの教育手法(?)にかなり戸惑い、自分のやり方を決めるまでに時間を要した。

最初はできるだけ印刷して授業に臨んだ。PCに打ち込みながら勉強するというスタイルに慣れていなかったのもあるが、日本ではEvernoteに勉強したことを記録したりまとめたりしていたので、やろうと思えばできたと思う。ただ、ここでも英語の問題が立ちはだかった(と自分では思っている)。英語だと、PCの画面だけではどうしても十分に理解できていないように感じたのだ。印刷されたものに自由に書き込んでいかないとついていけないような不安感があった。

ただ、ほどなくしてこの方法にはかなりの無理があることに気づいた。印刷する枚数が膨大なのだ…。スライドだけでも毎回の授業でかなりの数に及ぶ。それに加えて論文などもあり、印刷した紙やファイルの山ができるだろうことは容易に想像ができる事態に陥った。

 

(つづく)